こんにちは!
株式会社アイデアログで、データベース型サイト向けSEOツール「LPクラフト」のコンサルティングを担当している高橋です。
先週開催されたJapan SEO Conference 2026に続き、今年はFound Conference 2026にも参加させていただきました。
Found Conferenceは、SEOや検索マーケティング、AI領域の第一線で活躍する方々が集まり、最新の知見やこれからのマーケティングについて議論する国内有数のカンファレンスです。
昨年のFound Conference 2025はグローバル開催で、海外のトップマーケターによるセッションを数多く聞くことができました。一方、今年は国内市場にフォーカスした「ドメスティック版」として開催され、日本ならではの検索行動やAI活用、マーケティング戦略について深く学べる内容となっていました。
私自身、データベース型サイトのSEOコンサルタントとして日々クライアント様をご支援していますが、今回のカンファレンスでは「これからのSEOで本当に大切なことは何か」を改めて考えさせられる一日となりました。
本記事では、その中でも特に印象に残った内容を3つのテーマに整理しながら、「LPクラフト」や日々のコンサルティング業務にどのように活かしていきたいと考えたのかを、自分なりの視点も交えてご紹介します。
昨年に続いてFound Conferenceへ参加しました!
実は昨年のFound Conference 2025には、SEO女子会で開催された交流イベントのじゃんけん大会で勝ち残り、参加チケットをいただいたことがきっかけで参加しました。
思いがけず貴重な機会をいただき、社内ではしばらく「ラッキーガール」と呼ばれていたのも、今では良い思い出です(笑)。
昨年は海外のSEO事情やグローバルマーケティングを中心に学ぶことができましたが、今年は国内の第一線で活躍するマーケターの皆さまから、日本市場ならではのリアルな事例や考え方を学ぶことができました。
最新のAIトレンドだけではなく、「SEOの本質は何か」という普遍的なテーマについても、多くのセッションで共通したメッセージが語られていたことが印象的でした。
テーマ1:AIは“検索窓”ではなく“相談相手”へ。対話から見えるユーザーの本音
ここ1〜2年で、検索行動は大きく変化しています。
ChatGPTやGemini、AI Overviewsなどの生成AIが普及したことで、ユーザーは単語を入力して検索結果を見るだけではなく、AIと会話を重ねながら情報収集するようになりました。
つまり、これまでのように「1回検索して終わり」ではなく、「質問を重ねながら自分に合った答えを探していく」という行動が当たり前になりつつあります。
今回のFound Conferenceでも、この“検索から対話への変化”は、多くのセッションで共通するテーマとなっていました。
キーワードではなく、「会話」が検索体験になる
ストラクチャー&シグナルズの杉原さんによるセッション「キーワードの終わりー検索はどこへ向かうのか」では、検索クエリの変化について紹介されていました。
これまでの検索は、「できるだけ検索キーワードをページ内に含めること」が重視されていた時代もありました。
しかし現在は、Googleや生成AIが文脈や検索意図を理解するようになり、「キーワードを一致させる」ことよりも、「ユーザーが何を知りたいのか」を理解する時代へと変化しています。
海外の事例では、
- 検索クエリの文字数が以前より長くなっていること
- AIとの追質問(マルチターン)が毎月増加していること
などのデータも紹介され、検索体験そのものが変化していることを改めて実感しました。
AIとの対話では、人は想像以上に“本音”を話している
個人的に最も印象に残ったのが、電通デジタル様による「AIペルソナを活用した生活者分析」のセッションです。
AIとユーザーが5ターン程度会話した内容を分析したところ、従来の検索では見えなかったユーザー心理が数多く見えてきたそうです。
特に印象的だったのは、次の3つです。
AIの前では、人は驚くほど正直になる
従来の検索では「ランニングシューズ おすすめ」のような短い検索が一般的でした。
一方、AIとの対話では、
「最近膝が痛くて長距離が走れない」
「初心者でも履きやすいものが知りたい」
「予算は2万円以内」
といったように、自分の状況や悩みを自然と言葉にするユーザーが非常に多かったそうです。
紹介されたデータでは、従来の検索と比較して約18倍もの文脈情報がAIとの会話の中で語られていたとのことでした。
会話を続けるうちに、ユーザー自身のニーズも変化する
もう一つ興味深かったのは、AIとの対話を通して「欲しいもの」そのものが変わっていくケースです。
例えば最初は特定のランニングシューズを探していた人が、会話を重ねるうちに「実は膝への負担を減らしたいこと」が本当の目的だと気付き、まったく別の商品カテゴリーを検討し始める。
あるいはホテル探しでも、当初は価格や立地を比較していたユーザーが、「悪天候でも安心して過ごせるホテル」という別の判断軸を重視するようになる。
AIとの対話は、単に答えを探すだけでなく、ユーザー自身が考えを整理するプロセスにもなっていることが分かりました。
最後には“ブランド名”で検討するようになる
セッションでは、AIとの会話が進むにつれて、「○○というブランドはどうですか?」というように、具体的なブランド名を挙げて質問するケースが増えるというデータも紹介されました。
つまり、AIは比較・検討のプロセスをサポートしながら、最終的には「信頼できるブランド」を探す役割も担っているということです。
この点は、後半のセッションで語られた「ブランドの信頼性」や「指名検索」の話にもつながる非常に興味深い内容でした。
LPクラフトにも活かしたい、「ユーザーの本音に応えるページ設計」
今回のセッションを通じて最も感じたのは、「検索キーワードを見るだけでは、ユーザーを十分理解できない時代になった」ということです。
AIとの対話では、検索窓だけでは見えてこなかった不安や迷い、比較ポイントが自然と表現されるようになります。
だからこそ、私たちがLPクラフトで作るリストページも、「商品を並べるだけ」のページではなく、ユーザーが感じそうな疑問や不安に先回りして応えられるページであることが、これまで以上に重要になると感じました。
例えば、
- 利用シーンごとの比較
- よくある質問(FAQ)
- 実際の利用者の声
- 選び方のポイント
- 初めて利用する方向けのガイド
といったコンテンツを充実させることで、AIとの対話を経てページへ訪れたユーザーにも、「まさに知りたかった情報がここにある」と感じてもらえるはずです。
検索エンジン向けではなく、「ユーザーとの対話の続きをページ上で実現する」。
そんなコンテンツ設計を、これからのLPクラフトではさらに意識していきたいと思いました。
テーマ2:AI時代だからこそ、「SEOの基本」がこれまで以上に重要になる
ここ数年、「LLMO(Large Language Model Optimization)」や「GEO(Generative Engine Optimization)」という言葉を目にする機会が増えてきました。
生成AIに引用されやすくするための施策や、AI検索への最適化手法について、多くの情報が発信されています。
私自身も「AI時代のSEOでは何が正解なのだろう?」と気になっていましたが、今回のFound Conferenceでは、多くの登壇者が共通して「小手先のテクニックではなく、本質的なSEOがますます重要になる」と話されていたことがとても印象に残りました。
AIという新しい技術が登場したからこそ、改めて「ユーザーに価値ある情報を届ける」というSEOの原点に立ち返る必要がある――そんなメッセージを感じたセッションでした。
llms.txtよりも、まずは良いコンテンツを作ること
金谷さんとアユダンテのコガンさんによるセッションでは、話題となっている**「llms.txt」**についても紹介されました。
llms.txtとは、生成AIに対してサイト内の情報をどのように扱ってほしいかを示すためのファイルです。
AIの普及に伴い注目を集めていますが、現時点では「これを設置すればAI検索で有利になる」と言えるような状況ではないとのことでした。
実際のアクセスログを見ても、llms.txtを参照するボットはまだ限定的であり、それよりも重要なのは、これまで通りユーザーに役立つコンテンツを積み重ねることだというお話がありました。
新しい技術や話題に目が向きがちですが、「まずはコンテンツの品質を高めること」という基本姿勢は、AI時代になっても変わらないということを改めて実感しました。
アルゴリズムの変化に振り回されないことも大切
JADEの篠原さんによるセッションでも、とても印象に残るお話がありました。
ChatGPTやGoogle AI Modeなど、生成AIを取り巻く環境は非常に速いスピードで変化しています。
そのため、一時的にアクセス数が増減したり、検索結果の表示方法が変わったりすることも珍しくありません。
しかし、そのような変化に一喜一憂し、その都度施策の方向性を大きく変えてしまうことはおすすめできないというお話でした。
重要なのは、一時的な順位や流入だけを見るのではなく、
- ユーザーが満足しているか
- 本当に役立つ情報を届けられているか
- 長期的にブランドへの信頼が積み上がっているか
という視点で施策を評価すること。
短期的な成果だけを追いかけるのではなく、継続的に価値を提供し続ける姿勢が、結果としてAI時代のSEOでも強みになるという考え方に、とても共感しました。
AIが探しているのは、「信頼できるブランド」
今回のカンファレンスで特に印象に残ったキーワードが、「信頼」でした。
竹内さん・中村さんのセッションや、渡辺さんのセッションでは、生成AIが回答を作成する際には、信頼できるブランドや情報源を優先して参照しているというお話がありました。
AIは単純にキーワードだけで情報を探しているわけではなく、「この会社は信頼できるか」「この情報は根拠があるか」といった点も含めて評価しています。
だからこそ、
- 業界での認知度
- 専門性
- 一次情報
- メディア掲載
- PR活動
- ユーザーからの評価
といった積み重ねが、これまで以上に重要になるということです。
AI検索が広がるほど、「どの情報を引用するか」をAI自身が判断する場面が増えていきます。
そのときに選ばれるのは、単にSEO対策が施されたページではなく、「信頼できる情報を発信し続けているブランド」なのだと感じました。
「AIに引用される」ことより、「人に信頼される」こと
このテーマを通して、私が一番印象に残ったのは、
「AIに評価されるための施策」ではなく、「人から信頼されるサイトを作ること」が結果的にAIにも評価される。
という考え方でした。
SEOの世界では、新しいアルゴリズムやテクニックが話題になることが多くあります。
もちろん新しい情報をキャッチアップすることは大切ですが、それ以上に重要なのは、
「この会社だから読もう」
「このサイトなら信頼できる」
と思ってもらえる存在になること。
AI時代になっても、この本質は変わらないということを改めて感じました。
LPクラフトでも、「その会社だから伝えられる価値」を形にしたい
今回の学びを通して、LPクラフトで作るページのあり方についても改めて考えさせられました。
リストページというと、「商品やサービスを一覧で掲載するページ」というイメージを持たれることもあります。
しかし、AI時代だからこそ、それだけでは差別化が難しくなっていくと感じています。
だからこそ私たちは、
- その企業だから語れる専門知識
- 実際のお客様の声
- 独自に収集したデータ
- 現場だからこそ分かるノウハウ
- 他社にはない強み
といった一次情報を積極的にページへ取り入れ、「この会社だからこそ提供できる価値」をしっかり伝えていきたいと考えています。
生成AIは便利な情報収集ツールですが、企業独自の経験や専門知識、実際のお客様の声までは代替できません。
だからこそ、AIでは生み出せない価値をコンテンツとして積み重ねていくことが、これからのSEOではより重要になるのではないでしょうか。
私自身もコンサルタントとして、「検索順位を上げること」をゴールにするのではなく、クライアント様の魅力や強みが伝わるコンテンツづくりをご支援していきたいと、改めて感じたセッションでした。
テーマ3:AI時代は「アクセス数」だけでは成果を語れない
生成AIの普及により、「SEOの成果が見えづらくなってきた」と感じている方も多いのではないでしょうか。
AI OverviewsやChatGPTなどを活用するユーザーが増えたことで、検索結果からWebサイトへアクセスせず、その場で情報収集を完結する「ゼロクリック検索」も増えています。
そのため、「セッション数が減った=SEOの成果が落ちた」と単純に判断することは難しくなってきました。
今回のFound Conferenceでも、「これからはSEOの成果を、より広い視点で捉える必要がある」という話が複数のセッションで取り上げられていました。
AI検索の普及で、ユーザー行動はさらに多様化している
特に印象に残ったのが、渡辺さんのセッション「検索の30年、SEOの次の10年」です。
AI検索を利用したユーザーは、大きく次の3つの行動に分けられるというお話がありました。
① AIだけで疑問を解決する
AIが提示した回答だけで十分だと判断し、そのまま検索を終了するケースです。
従来の検索よりもクリック数が減る要因の一つと言われています。
② AIで情報を整理したあと、自分でも検索して調べる
AIで概要を把握したあと、「もっと詳しく知りたい」「本当に正しい情報なのか確認したい」と考え、自ら検索して企業サイトやメディアを訪問するケースです。
AIはあくまで入口であり、最終的な判断材料としてWebサイトが選ばれる場面も多くあります。
③ AIが紹介したサイトへ直接アクセスする
AIが回答の中で紹介した企業サイトや記事を見て、そのままアクセスするケースです。
今後は、このような流入も徐々に増えていくことが予想されます。
このように、ユーザーの検索行動はこれまで以上に複雑になっています。
だからこそ、「アクセス数だけ」でSEOの成果を判断することは難しくなっていると感じました。
SEOは「クリック数」ではなく、「事業への貢献」で考える時代へ
セッションでは、マーケティング全体の効果を評価する考え方としてMMM(Marketing Mix Modeling)などにも触れられていました。
AI検索が広がるこれからの時代は、
「何クリック増えたか」
ではなく、
「SEOが事業にどのような価値を生み出したのか」
という視点で成果を考えることが重要になるというお話でした。
例えば、
- 指名検索が増えているか
- ブランド認知が広がっているか
- SNSや口コミで話題になっているか
- 問い合わせにつながるユーザーが増えているか
- ユーザーとの接点が増えているか
など、複数の指標を組み合わせて施策を評価することが、これからのSEOには欠かせないと感じました。
LPクラフトでも、“成果の伝え方”をアップデートしていきたい
私自身、コンサルティングでは毎月レポートを作成し、クライアント様へ施策の成果をご報告しています。
これまでは、
- セッション数
- 検索順位
- CV数
などを中心にお伝えすることが多くありました。
もちろん、これらは今後も重要な指標であることに変わりはありません。
しかし、AI時代ではそれだけでは施策の価値を十分に伝えきれないケースも増えていくと感じています。
例えば、
- 「ブランド名で検索するユーザーが増えた」
- 「SNSでサービスについて言及される機会が増えた」
- 「比較検討段階で選ばれることが増えた」
こうした変化も、SEOやコンテンツマーケティングの成果として捉えるべき重要な指標です。
今後はLPクラフトでも、アクセス数だけではなく、クライアント様の事業全体にどのような価値を提供できたのかを、より多角的にお伝えできるレポートづくりを目指していきたいと思います。
まとめ
AI時代だからこそ、SEOの“本質”がこれまで以上に重要になる
今回のFound Conference 2026を通して、さまざまなテーマについて学びましたが、私が最も印象に残ったのは、「AI時代だからこそ、本質的な価値を提供することが重要になる」という共通のメッセージでした。
AI検索や生成AIなど、新しい技術はこれからも次々と登場していくと思います。
私自身も、新しい情報やトレンドをキャッチアップすることは、SEOコンサルタントとして欠かせない姿勢だと考えています。
一方で、どれだけ技術が進化しても変わらないものがあります。
それは、「ユーザーに価値ある情報を届ける」というSEOの本質です。
今回の学びを通して、特に大切だと感じたのは次の3つでした。
- AIとの対話を通じて見えてくる、ユーザーの本音や悩みに寄り添うこと
- 小手先のテクニックではなく、信頼や専門性といった“選ばれる理由”を積み重ねること
- アクセス数だけで判断せず、事業全体への貢献という視点でSEOの価値を考えること
これらは決して新しい考え方ではありません。
しかし、AI時代だからこそ、これまで以上に重要になっていく考え方なのだと改めて実感しました。
私はまだまだ経験の浅いマーケターですが、だからこそ新しい技術や変化を柔軟に吸収しながら、一つひとつ実践につなげていきたいと考えています。
今回Found Conferenceで得た学びも、「勉強になった」で終わらせるのではなく、日々のコンサルティングやLPクラフトの改善に落とし込み、クライアント様の事業成長につながるご提案として還元していきます。
AI時代だからこそ、本質を見失わず、ユーザーにとって価値あるコンテンツづくりを追求していきたいと思います。
これからも、LPクラフトブログではSEOや生成AI、データベース型サイト運営に役立つ情報を発信していきますので、ぜひ今後の記事もご覧いただけると嬉しいです!
おわりに
Found Conference 2026は、最新のAIトレンドを学べたことはもちろん、それ以上に「これからのSEOで大切にすべき考え方」を改めて整理できた一日でした。
ご登壇いただいた皆さま、そして運営の皆さま、このような貴重な学びの機会をありがとうございました。
今回得た知見をしっかり実践へつなげ、LPクラフトを通じてクライアント様の成果につながるご支援ができるよう、これからも取り組んでまいります。
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